トランスジェンダーとは【一言でいうと】
一文での定義
トランスジェンダーとは、生まれたときに割り当てられた性別と、自分自身が感じている性別(性自認)が一致しない人の総称です。
たとえるなら、周囲が貼った「男」「女」のラベルと、心の中にある本来の自分像がズレている状態です。
そのズレの方向や大きさは人それぞれで、後述するようにトランス男性・トランス女性・ノンバイナリーなど多様なアイデンティティを包み込む「傘のような言葉」がトランスジェンダーです。
性的指向とは別の概念
トランスジェンダーは「自分が何者か(性自認)」の話です。「誰に惹かれるか(性的指向)」とは軸が異なります。
トランスジェンダーの方のなかにも異性愛の方、同性愛の方、バイセクシュアルの方、恋愛感情を持たないアセクシュアルの方がいます。
この二つの軸は独立して存在しているため、片方を知っただけではもう片方は分かりません。
セットで語ること自体が誤解のもとになる点を、最初に押さえておいてください。
この記事で分かること(悩み・社会・法律)
本記事では、トランスジェンダーという言葉の定義にとどまらず、混同されやすい用語の整理、当事者が日常で直面する課題、周囲がとるべき配慮、そして日本の法制度の最新動向まで、一つの記事で全体像をつかめるように構成しています。
当事者の方にも、理解を深めたい方にも役立つ内容を目指しました。
トランスジェンダーとは?基本をわかりやすく解説
性自認とは何か
性自認(ジェンダーアイデンティティ)とは、「自分の性別を自分自身でどう認識しているか」という内面の感覚です。
外見や染色体、戸籍の記載とは別の次元にある、いわば心の中の性別地図のようなものです。
多数派の人(シスジェンダー)は身体の性別と性自認が一致しているため、この感覚を意識する機会がほとんどありません。
しかし、トランスジェンダーの方にとっては、まさにこの不一致こそが日常のあらゆる場面で摩擦を生む核心的な問題です。
なぜ最近よく聞くようになったのか
トランスジェンダーという存在自体は昔からありました。
歴史を振り返れば、古代ローマの「ガッルス」やネイティブアメリカンの「トゥースピリット」など、文化圏を超えた事例が数多く報告されています。
近年、この言葉を目にする機会が増えた背景には、SNSの普及による当事者の可視化、メディアでの取り上げ、企業のダイバーシティ推進、そして法改正をめぐる議論の活発化があります。
「増えた」のではなく「見えるようになった」という捉え方がより正確です。
医療用語「性別不合」との関係(旧称:性同一性障害)
トランスジェンダーは社会的・包括的な概念であり、性別不合は医学的な診断名です。
すべてのトランスジェンダーの方が性別不合の診断を受けるわけではなく、医療的な支援を必要としない方も大勢います。
この二つは重なりこそあれ、イコールではないという点が重要です。
トランスジェンダーと混同されやすい言葉の違い
性に関する用語は似たものが多く、混同が起きやすい分野です。ここでは特によく質問される4つの違いを整理します。
性的指向(同性愛・異性愛)との違い
繰り返しになりますが、「自分の性別をどう認識するか(性自認)」と「恋愛・性愛の対象が誰か(性的指向)」はまったく別の軸です。
英語では性自認をGender Identity、性的指向をSexual Orientationと呼び、頭文字を取ってSOGI(ソジ)という枠組みで説明されることもあります。
トランスジェンダーの方の性的指向は実にさまざまで、統計的にも異性愛・同性愛・バイセクシュアルなどに偏りなく分布しています。
「トランスジェンダー=同性愛者」という認識は根本的に誤りです。
性別不合(Gender Incongruence)との違い
トランスジェンダーが社会的な包括概念であるのに対し、性別不合は医療上の診断カテゴリーです。
診断を受けて治療を望む方がいる一方、自分のアイデンティティとして「トランスジェンダー」を自認しつつ、医療的介入は求めないという方も多くいます。
つまり、トランスジェンダーの方全員が性別不合と診断されるわけではなく、性別不合の診断を受けた方がすべてトランスジェンダーを自認するわけでもありません。
両者は重なる部分のある別概念と理解しておくのが正確です。
FtM・MtFとの関係
FtM(Female to Male)はトランス男性、MtF(Male to Female)はトランス女性を指す略語です。
どちらもトランスジェンダーの中に含まれるサブカテゴリーであり、主に医療や当事者コミュニティで用いられてきた表現です。
近年は移行のプロセスよりもアイデンティティそのものを尊重する流れから、「トランス男性」「トランス女性」という表現が好まれる傾向にあります。
どの呼び方を使うかは個人の好みに依るため、本人に確認するのが最善です。
ノンバイナリー・Xジェンダーとの違い
ノンバイナリーは「男女どちらにも当てはまらない」「男女の間にいる」「性別という枠組みそのものにとらわれない」といった多様な性自認を指す英語圏発の言葉です。
Xジェンダーは日本独自の表現で、意味合いは概ねノンバイナリーと重なります。
ノンバイナリーやXジェンダーの方はトランスジェンダーに含まれる場合もあれば、当事者自身がトランスジェンダーとは名乗らないケースもあります。
アイデンティティの自己定義は本人に委ねられるべきものです。
トランスジェンダーの種類一覧
トランスジェンダーという傘の下には多彩なアイデンティティが存在します。代表的な5つを概観します。
MtF(トランス女性)
出生時に男性として割り当てられたが、性自認は女性という方です。
英語ではTrans Womanと呼ばれます。ホルモン療法や性別適合手術に進む方もいれば、メイクや服装などの社会的トランジションのみで生活する方もいます。
声の女性化や脱毛など、MtF特有の課題についてはMtF専門記事で詳しく解説しています。
FtM(トランス男性)
出生時に女性として割り当てられたが、性自認は男性という方です。
英語ではTrans Manと表現されます。テストステロン投与や胸オペ(乳房切除術)などの選択肢がありますが、必ずしも医療的処置を経る必要はありません。
FtMの方が直面しやすい悩みや治療の詳細はFtM専門記事をご参照ください。
ノンバイナリー
男性・女性という二分法に収まらない性自認を持つ方の総称です。
「どちらでもある」「どちらでもない」「日によって揺れ動く」など、そのあり方は一様ではありません。
英語圏ではthey/themという代名詞を使う方もおり、日本でも「僕でも私でもない一人称」を模索する動きがあります。
Xジェンダー
日本で生まれた概念で、男女の枠組みに当てはまらない性自認を広く指します。
ノンバイナリーと意味的に重なる部分が大きいですが、日本語話者の当事者コミュニティで根付いた表現であるため、こちらを好んで使う方も多いです。
ジェンダーフルイド
性自認が固定されず、時間の経過や状況に応じて男性寄り・女性寄り・中間的などに揺れ動くあり方を指します。
英語のfluid(流動的な)が語源で、「今日は男性的な気分」「今週は女性寄り」など、自認が流れるように変化するのが特徴です。
ジェンダーフルイドの方は、日によって服装や一人称を変えることがあります。
これは「気まぐれ」ではなく、内面の性自認が実際に移り変わっている状態であり、尊重されるべきあり方です。
トランスジェンダーはどれくらいいる?
統計が難しい理由
トランスジェンダーの正確な人口比を把握するのは簡単ではありません。
国勢調査のような大規模調査に性自認の質問が含まれていないケースが多いこと、当事者がカミングアウトしていない(クローゼット状態)場合があること、調査ごとに「トランスジェンダー」の定義が異なること、などが主な理由です。
加えて、自分の性自認に気づいていない潜在層の存在もあり、統計に表れる数字は氷山の一角にすぎない可能性があります。
日本での割合
日本で実施された複数のインターネット調査では、回答者のうちトランスジェンダーに該当すると回答した方の割合は0.3〜1%程度とされています。
大阪市が2019年に実施した無作為抽出の調査では、性別に違和感を持つ方の割合は約0.7%でした。
人口に換算すると数十万〜百万人規模となりますが、これはあくまで自己申告ベースの数値です。
社会的な偏見を恐れて回答を控える方もいることを考えると、実際の数はさらに多いと推測されています。
世界での割合
2022年に発表された国際的なメタ分析では、トランスジェンダーを自認する成人の割合は世界全体で約0.5%と推計されました。
オランダ、米国、ブラジルなどでは比較的大規模な調査が実施されており、国によって0.3〜2%程度の幅があります。
重要なのは、社会が受容的であるほど当事者が自認を報告しやすくなり、統計上の割合が高くなる傾向がある点です。
数字の大小は「その社会がどれだけオープンか」の指標でもあると言えるでしょう。
トランスジェンダーのよくある悩み・サイン
トランスジェンダーとしての気づきは人生のどの段階でも起こり得ます。ここでは年代別に見られやすい悩みのパターンを俯瞰します。
FtM・MtFそれぞれの具体的な症状や体験は個別記事で詳しく取り上げていますので、あわせてご覧ください。
↓FtMについてはこちら↓
↓MtFについてはこちら↓
子どもの頃の違和感
「自分は周りの子と何かが違う」。トランスジェンダーの方の多くが、幼少期にこうした漠然とした違和感を経験しています。
割り当てられた性別の服装や遊びに抵抗を感じたり、反対の性別のグループに自然に溶け込んだりするケースが典型的です。
ただし、幼少期に性別規範と異なる行動を取る子どもがすべてトランスジェンダーというわけではありません。
注目すべきは、本人が持続的かつ強い苦痛を感じているかどうかです。
保護者は「おかしい」と決めつけず、子どもの話に耳を傾ける姿勢を大切にしてください。
思春期の悩み
第二次性徴が始まると、身体が自分の望まない方向に変化していく感覚が一気に強まります。
トランス男性は胸の発達や月経に、トランス女性は声変わりやヒゲの発現に強い嫌悪を覚えることが多く、この時期のストレスは極めて深刻です。
学校という閉鎖的な環境では、制服・トイレ・身体測定・水泳授業など、性別で振り分けられる場面が頻繁にあり、逃げ場がないと感じる当事者も少なくありません。
周囲の大人がサインをキャッチし、安全な相談先につなぐことが命綱になります。
大人になって気づくケース
社会人になってから、あるいは中年期に入ってから「自分はトランスジェンダーだったのだ」と認識する方もいます。
ずっと抱えていたモヤモヤに名前がつく瞬間は、解放感と同時に「なぜもっと早く気づけなかったのか」という後悔を伴うことがあります。
しかし、情報が限られていた時代に育った方、家庭や職場で男女の役割を強く求められてきた方にとっては、封じ込めていた感覚を取り戻すまでに時間がかかるのは自然なことです。
気づきの時期に正解はありません。
相談を考える目安
以下のような状態が数か月以上続いているなら、専門家の力を借りることを視野に入れてください。
- 性別に関する違和感が日常に影を落としている
- 気分の落ち込みや不安が慢性化している
- 性別の話題を避けるために人間関係を制限している etc…
「相談=治療のスタート」ではなく、自分の状態を整理するための最初のステップにすぎません。
明確な答えが出ていなくても、話を聴いてもらうこと自体に意味があります。
トランスジェンダーの生活のリアル
当事者が日々直面している困りごとは、法律や医療の話だけでは捉えきれません。
ここでは、トランスジェンダーの方に共通しやすい社会生活上の課題を概観します。
学校・職場での課題
学校では名簿の性別欄、制服の指定、部活動の男女分け、修学旅行の部屋割りなど、あらゆる場面で性別による区分けが存在します。
トランスジェンダーの生徒にとって、これらは毎日のように突きつけられるハードルです。
文部科学省は2015年に性的マイノリティの児童生徒への配慮通知を発出していますが、対応の質は学校ごとに大きく異なるのが実情です。
職場では、採用選考時の性別記載、社内の呼称、制服やドレスコード、出張時の宿泊部屋割りなどが課題になり得ます。
人事部門と事前にすり合わせができる環境であれば負担は軽減されますが、理解のない上司や同僚の存在がストレッサーとなるケースも少なくありません。
トイレ・更衣室の問題
性別で二分された公共施設の利用は、トランスジェンダーの方にとって日常的な緊張源です。
自認する性別の施設を使えば周囲の視線や通報リスクが気になり、出生時の性別の施設を使えば自分自身が否定される感覚に苛まれます。
多機能トイレやオールジェンダートイレの設置は進みつつありますが、数はまだ十分とは言えません。
当事者の間では「トイレマップ」アプリで安全な施設を共有し合う文化が広がっており、環境整備が追いつくまでの自衛策として機能しています。
恋愛・結婚・家族関係
トランスジェンダーの方の恋愛は、性的指向によって相手の性別もさまざまです。
ただ、どのような恋愛であっても、身体の開示やカミングアウトのタイミング、パートナーの家族との関係構築など、シスジェンダーにはない心理的コストが上乗せされます。
結婚については、戸籍上の性別を変更済みであれば異性との法律婚が可能です。
未変更の場合は法律婚が認められず、パートナーシップ宣誓制度を利用できる自治体に限って公的証明を得る手段がある、というのが2026年時点の状況です。
カミングアウトの悩み
カミングアウトは義務ではなく、権利です。
誰に・いつ・どの程度まで開示するかは本人が決めることであり、他者が強制できるものではありません。
家族、友人、職場、医療機関など、相手によってカミングアウトのハードルはまったく異なります。
すべてを一度に開示する必要はなく、「この人になら話せそう」と感じる相手から少しずつ広げていくのも一つの方法です。
NPOの電話相談やオンラインコミュニティなど、匿名性が保たれる場から始めるのも安心感があります。
外出時の安全とリスク
残念ながら、トランスジェンダーの方はヘイトクライムやハラスメントのリスクが高い集団に属しています。
海外の調査では、トランスジェンダーの約4人に1人が暴力被害を経験したことがあるという報告もあります。
日本では直接的な暴力の報告は比較的少ないものの、じろじろ見られる、笑われる、声をかけられるといったマイクロアグレッション(日常的な小さな攻撃)は日常茶飯事だと語る当事者は多いです。
安全を確保するための情報共有や、被害に遭った際の相談先を事前に把握しておくことが重要です。
トランスジェンダーの人に配慮するポイント
「何を言っていいか分からないから何も言わない」。悪意がなくても、沈黙が当事者を孤立させることがあります。
ここでは最低限押さえておきたい配慮のポイントを4つに絞ってお伝えします。
呼称・名前の扱い
トランスジェンダーの方のなかには、戸籍名(デッドネーム)ではなく通称名で呼ばれることを望む方がいます。
通称名を伝えられたら、そちらを使うようにしましょう。間違えてしまっても、謝って訂正すれば問題ありません。大げさに謝り続けると、かえって相手に気を遣わせてしまいます。
敬称や代名詞(he/she、さん/くん)についても、本人の希望を確認するのが理想的です。
聞きにくい場合は、自分から「自分はこう呼ばれるのが好きです。あなたはどうですか?」と切り出すと自然な流れになります。
アウティングの問題
アウティングとは、本人の同意なく性自認やセクシュアリティを第三者に暴露する行為です。
たとえ善意であっても、本人が開示を望んでいない相手に情報を伝えてしまえば、それは重大なプライバシー侵害であり、場合によっては安全上の危機にもつながります。
2020年に施行された東京都のパートナーシップ条例では、性的指向や性自認に関するアウティングの禁止規定が盛り込まれています。
また、2023年に成立したLGBT理解増進法においてもアウティングの問題は議論の対象となりました。
「知っていても口にしない」ことは、信頼関係を守るための基本的なマナーです。
職場・学校での配慮
具体的な配慮としては、通称名の使用を公式に認める、性別欄の記載を柔軟にする、オールジェンダートイレを設置する、ハラスメント防止研修にSOGIの観点を組み込むなどが挙げられます。
大掛かりな制度変更でなくても、たとえば「入社時に希望の呼称を確認するフォームを追加する」「座席表やネームプレートに通称名を反映する」といった小さなステップから始めることができます。
環境づくりは完璧でなくても、取り組む姿勢を見せること自体が当事者にとっての安心材料になります。
よくあるNG言動
「手術はしたの?」「本名は何?」「前はどっちだったの?」――好奇心から出る質問でも、当事者にとっては身体やプライバシーに土足で踏み込まれる感覚です。
聞かれなければ答えなくてよいことを、わざわざ尋ねるのは控えましょう。
また、「全然そう見えないね」という「褒め言葉」も、受け取り方によっては「見た目で判断される」というプレッシャーになり得ます。
外見のパス度をジャッジするような発言は避け、相手をその人自身として尊重する態度を示すことが一番のサポートです。
トランスジェンダーの法律・制度(日本)
トランスジェンダーの方の権利に関わる日本の法制度は、近年めまぐるしく動いています。ここでは現時点の全体像を概説します。
戸籍の性別変更制度の概要
主な要件は、精神科医2名による診断、18歳以上であること、配偶者がいないこと、未成年の子がいないこと、生殖腺の機能に関する条件などです。
要件の詳細やパスポート・保険証など公的書類の書き換え手続きについては、こちらの記事でも具体的に解説しています。
2023年最高裁で変わった点
この決定により、手術を受けなくても性別変更の審判を受けられる可能性が開かれました。
ただし、外観要件(変更後の性別の身体的特徴に近似する外観を備えていること)についてはこの決定では判断が示されておらず、引き続き争点となっています。
法改正の動向を注視する必要があるでしょう。
最新情報を確認する重要性
トランスジェンダーに関する法制度は、国会での議論、裁判所の判断、自治体の条例制定など複数のレイヤーで同時進行的に変化しています。
2023年にはLGBT理解増進法が成立し、パートナーシップ制度を導入する自治体も400を超えました。
ネット上の情報は古い法律に基づいているケースも多いため、具体的な手続きを進める際は、ジェンダー法に詳しい弁護士、支援NPO、または家庭裁判所に直接確認することを強くおすすめします。
トランスジェンダーに関するよくある質問
トランスジェンダーは病気?
違います。
身体の性別と性自認の不一致から生じる苦痛(性別違和)を緩和するための医療的サポートは存在しますが、それはトランスジェンダーを「治す」ためではなく、当事者が自分らしく生きるための支援です。
トランスジェンダーであること自体は、WHO の分類でも精神疾患に含まれていません。
トランスジェンダーは何歳から分かる?
性自認が形成される時期には個人差がありますが、研究によれば2〜4歳頃から自分の性別を認識し始めるとされています。
トランスジェンダーの方の中には幼稚園時代から違和感を自覚していたという方もいれば、40歳を過ぎて初めて言語化できたという方もいます。
「何歳からが正常」という基準は存在しません。
結婚はできる?
戸籍上の性別を変更済みであれば、変更後の性別に基づいた法律婚が可能です。
未変更の場合は、現行の民法では戸籍上同性同士の婚姻が認められていないため法律婚はできませんが、自治体のパートナーシップ宣誓制度を利用して公的証明を得る方法はあります。
同性婚の法制化をめぐっては複数の訴訟が進行中であり、今後の司法判断が注目されています。
子どもは持てる?
可能性はあります。
ホルモン治療を始める前に精子や卵子を凍結保存しておくことで、将来の生殖補助医療に道が開けます。
養子縁組や里親制度を活用する方法もあり、実際にトランスジェンダーの親として子育てをしている方は国内外に存在します。
子どもを望む場合は、治療開始前の段階で主治医と選択肢を話し合っておくことが大切です。
どこに相談できる?
まず医療機関としては、ジェンダー外来や精神科が窓口になります。
電話相談では「よりそいホットライン(0120-279-338)」がセクシュアルマイノリティ専門ダイヤルを設けています。
各地のLGBTQ+センターやNPO(にじいろかぞく、ReBitなど)ではオンライン相談にも対応しているところがあります。
「誰に話せばいいか分からない」という状態でも構いません。匿名で利用できる窓口から始めてみてください。
まとめ|正しく理解することが第一歩
トランスジェンダーとは、出生時に割り当てられた性別と性自認が異なる方を包括的に指す言葉です。
その内側にはトランス男性、トランス女性、ノンバイナリー、Xジェンダー、ジェンダーフルイドなど、多様なあり方が含まれています。
大切なのは、「知ること」と「決めつけないこと」です。
一つの記事ですべてを理解できるわけではありませんが、正確な知識を持つだけで、偏見に基づく言動を避け、目の前の人を一人の人間として尊重する土台ができあがります。
当事者の方は、一人で抱え込まないでください。専門の医療機関、相談窓口、コミュニティはあなたの味方です。
周囲の方は、知識をアップデートし続けることそのものが最大のサポートになります。
この記事が、あなたにとって理解と行動の出発点になれば幸いです。






