FtMとは?意味・悩み・治療・戸籍変更・生活のリアルまで解説

目次

FtMとは?意味を1分でわかりやすく解説

FtMの意味(Female to Male)

FtMとは「Female to Male」の略で、出生時に女性として割り当てられた性別を持ちながら、性自認が男性である方を指す言葉です。日本語では「エフティーエム」と読まれることが一般的です。

FtMという表現は当事者コミュニティや医療現場で広く使われてきた呼び方であり、自分の性自認に沿った生き方を模索している方々を表しています。

身体的な治療を受けている方もいれば、社会的な性別移行のみで生活している方もおり、そのあり方は一人ひとり異なります。

トランス男性との関係

「トランス男性(トランスマン)」という言葉を目にすることも増えてきました。

トランス男性とFtMは、ほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です。

どちらも、出生時に割り当てられた性別が女性で、性自認が男性である方を指しています。

ただし、「FtM」は”女性から男性へ”という移行のプロセスを強調するニュアンスがあるのに対し、「トランス男性」はその方の性自認そのもの(=男性であること)に焦点を当てた表現です。

近年では、移行プロセスよりもアイデンティティを尊重する観点から「トランス男性」という呼び方を好む方も増えています。

鎌田

どちらの表現を使うかは、ご本人の希望を尊重することが大切です。

現在の医療用語(性別不合)との関係

医学的には、FtMの方が抱える状態は「性別不合(Gender Incongruence)」として位置づけられています。以前は「性同一性障害(GID)」と呼ばれていましたが、2019年にWHOが採択したICD-11で名称が変更されました。

「性別不合」は精神疾患のカテゴリーから外れ、「性の健康に関連する状態」に分類されています。

FtMは当事者の視点からの呼び方であり、性別不合は医療の視点からの呼び方です。

鎌田

指している状態は重なりますが、使われる場面や文脈が異なると理解しておくとよいでしょう。

FtMと混同されやすい言葉の違い(性的指向・トランスジェンダー)

阿部

FtMについて調べていると、「トランスジェンダー」「レズビアン」「性同一性障害」など、似た言葉がいくつも出てきて混乱することがあります。ここでは、それぞれの言葉の違いをわかりやすく整理します。

同性愛・異性愛との違い(性的指向)

FtMは「自分の性別をどう感じるか(性自認)」に関する概念であり、「誰を好きになるか(性的指向)」とはまったく別のものです。

たとえば、FtMの方が女性を好きになる場合は異性愛(ヘテロセクシュアル)、男性を好きになる場合はゲイ、どちらも好きになる場合はバイセクシュアルということになります。

出生時の性別ではなく、性自認を基準に考えるのがポイントです。

阿部

「FtM=レズビアン」という誤解は根強いですが、これは明確に異なりますので注意が必要です。

トランスジェンダーとの違い

「トランスジェンダー」は、出生時に割り当てられた性別と性自認が一致しない方を広く指す包括的な言葉です。

FtM(トランス男性)はトランスジェンダーの中の一つのカテゴリーに当たります。

トランスジェンダーには、FtMのほかにMtF(Male to Female / トランス女性)Xジェンダーノンバイナリーなど、さまざまなアイデンティティが含まれます。

つまり、FtMはトランスジェンダーの「一部」であり、トランスジェンダーはFtMを含む「上位概念」という関係です。

性同一性障害という言葉との関係

「性同一性障害(GID)」は、かつて日本で広く使われていた医学的な診断名です。FtMの方の多くは、この診断を受けて治療や法的手続きを進めてきました。

現在は国際的に「性別不合」という用語に移行していますが、日本の法律(特例法)やメディアではまだ「性同一性障害」が使われている場面もあります。

阿部

当事者の方にとっては馴染みのある言葉ですが、「障害」という表現に抵抗を感じる方もいらっしゃるため、使う際には配慮が必要です。

FtMのよくある悩み・サインとは?子ども・思春期・大人の特徴

鎌田

FtMの方が抱える違和感や悩みは、年齢やライフステージによって現れ方が変わります。ここでは、子ども思春期大人それぞれの特徴をご紹介します。

子どもの頃に見られる違和感

幼少期から性別への違和感を抱える方は少なくありません。

たとえば、スカートやワンピースを嫌がる、男の子の遊びや服装を強く好む、「僕」「俺」など男性的な一人称を使いたがるなどが代表的なサインです。

ただし、子どもの性別表現は本来とても多様なものです。「男の子っぽい女の子」がすべてFtMというわけではありません。

大切なのは、お子さん自身が性別について苦しんでいるかどうかです。

鎌田

繰り返し訴える場合は、否定せずにまず耳を傾けてあげてください。

思春期に強くなる悩み(体・声・生理)

思春期は、FtMの方にとって特に辛い時期になりやすいと言われています。

胸の発達、生理(月経)の開始、丸みを帯びた体つきへの変化など、女性的な第二次性徴が始まることで、強い嫌悪感や苦痛を覚える方が多いためです。

「胸を隠すためにさらしやナベシャツを使い始めた」「生理が来るたびに絶望的な気持ちになる」「プールや体育の着替えが苦痛」といった体験談は非常に多く聞かれます。

鎌田

この時期に不登校、うつ、自傷行為につながることもあるため、周囲の大人の気づきと早期のサポートがとても重要です。

大人になって気づくケース

「自分はFtMかもしれない」と大人になってから気づく方もいらっしゃいます。

幼少期から漠然とした違和感はあったものの、それが何なのか言葉にできなかった方周囲の期待に合わせて女性として生活してきた方など、背景はさまざまです。

中には、就職や結婚、出産を経験してから気づくケースもあります。

「今さら」と感じる必要はまったくありません。何歳であっても、自分自身の性自認に向き合うことには大きな意味があります。

鎌田

一人で抱え込まず、まずは相談できる場所を探してみてください。

受診を検討する目安

次のような状態が続いている場合は、専門家への相談を検討してみてください。

  • 自分の身体の女性的な特徴に対して持続的な違和感や嫌悪感がある
  • 男性として生活したいという強い希望が長期間にわたって続いている
  • 性別への違和感から、うつや不安、孤立感を感じている
  • 自分の性自認について誰にも話せず苦しんでいる etc…

これらはあくまで目安です。

鎌田

「自分は大したことない」と思わず、少しでも気になることがあれば、まず一歩を踏み出してみてください。相談するだけでも、気持ちが軽くなることがあります。

FtMは何科を受診?相談から診断までの流れ

「自分はFtMかもしれない」と思ったとき、最初のハードルになるのが「どこに行けばいいのか」という問題です。

↓こちらで詳しく解説しています↓

受診を迷っている人へ

「自分が本当にFtMかどうか分からない」「診断されるのが怖い」と感じている方もいるかもしれません。

受診=即診断ではありませんし、相談に行ったからといって治療を始めなければならないわけでもありません。

まずは専門家に話を聴いてもらうだけでも構いません。自分の気持ちを言葉にする場があるだけで、心が少し楽になることがあります。

鎌田

「確信がないと行けない」ということはありませんので、迷っている状態のまま相談してみてください。

FtMの治療・支援の選択肢(治療は必須ではない)

FtMの方が利用できる治療や支援にはさまざまな選択肢があります。

すべてを受ける必要はなく、自分に合ったものを自分のペースで選んでいくことが大切です。

心理的サポート・カウンセリング

治療の第一段階として位置づけられることが多いのが、精神科医やカウンセラーによる心理的サポートです。

性自認についての気持ちの整理、日常生活の困りごとへの対処、今後の方針を一緒に考えるなど、多くの役割を担っています。

カウンセリングは「FtMであることを治す」ためのものではありません。

自分自身をより深く理解し、安心して次のステップに進むための土台づくりです。

阿部

ホルモン療法や手術を希望する場合にも、事前のカウンセリングが推奨されています。

ホルモン治療(テストステロン)

FtMの方に対するホルモン療法では、テストステロン(男性ホルモン)が投与されます。注射(筋肉注射・皮下注射)が主流で、塗り薬や貼り薬を使用する場合もあります。

テストステロンの投与により、声の低音化、体毛の増加、筋肉量の増加、体脂肪分布の変化、月経の停止など、男性的な身体の変化が起こります。

効果の現れ方には個人差がありますが、多くの方にとって大きな安心感につながる治療です。

胸オペ・性別適合手術

FtMの方が受けることが多い手術には、主に胸オペ(乳房切除術)性別適合手術(SRS)があります。胸オペは乳房を切除して男性的な胸にする手術で、FtMの方にとって特に優先度が高いとされることが多い手術です。

性別適合手術には、子宮・卵巣の摘出、尿道延長術、陰茎形成術などが含まれます。

すべての手術を受ける方もいれば、胸オペのみで十分と感じる方もいます。

阿部

手術の選択は完全に本人の希望と判断によるものであり、「ここまでしなければFtMと認められない」ということはありません。

治療を選ばない選択

FtMの診断を受けたからといって、医療的な治療を受けなければならないわけではありません。

服装や髪型の変更、名前や一人称の変更など、社会的な性別移行だけで十分と感じる方もいます。

ナベシャツ(胸を平らにする下着)やパッキング(男性器の補綴物)を日常的に使うことで、身体的な違和感を軽減しながら生活している方もいらっしゃいます。

阿部

「何を選ぶか」は本人が決めることであり、どの選択も等しく尊重されるべきです。

FtMのホルモン治療で起こる体の変化と注意点

テストステロン投与によってどのような変化が起こるのか、気になる方は多いでしょう。

ここでは具体的な変化と、事前に知っておきたい注意点をまとめます。

声・体毛・筋肉の変化

テストステロン投与を開始すると、多くの方が数か月以内に声の低音化を感じ始めます。これはFtMの方にとって特に嬉しい変化の一つです。

ただし、声の変化は不可逆的であり、ホルモン投与を中止しても元には戻りません。

体毛は、腕や脚だけでなく、顔のひげも徐々に生えてくる方がいます。筋肉量が増加し、体脂肪の分布が男性的になることで、全体的な体つきも変わっていきます。

また、頭髪が薄くなる(男性型脱毛症)ケースもあり、変化の出方には個人差があります。

月経・妊娠に関する変化

テストステロン投与を続けると、多くの場合、月経(生理)は数か月以内に停止します。

これはFtMの方にとって大きな精神的安堵となることが多い変化です。

ただし、テストステロン投与中でも排卵が完全に抑制されるとは限らず、妊娠の可能性が完全にゼロにはならないことに注意が必要です。

鎌田

将来的に子どもを希望する場合は、ホルモン治療を始める前に卵子の凍結保存などについて主治医と相談しておくことをおすすめします。

副作用・リスク

テストステロン投与には、ニキビの増加、多血症(赤血球の増加)、肝機能への影響、脂質異常、情緒の変動などの副作用が報告されています。

長期投与による心血管リスクについても研究が進められています。

定期的な血液検査でこれらのリスクをモニタリングしながら進めることが重要です。

「変化が嬉しいから」と自己判断で用量を増やしたり、個人輸入したホルモン剤を使用したりすることは非常に危険です。必ず医師の管理のもとで治療を受けてください。

FtMの生活のリアル|学校・仕事・恋愛・日常の悩み

FtMとして生きる日常には、医療の話だけでは語りきれない「生活のリアル」があります。

ここでは、実際に多くの方が直面する課題や悩みを具体的にお伝えします。

学校・職場で直面しやすい課題

学校生活では、制服の問題がまず大きなハードルになります。

女子の制服を着ることに強い抵抗がある場合、スラックスの選択制がある学校は助けになりますが、まだ対応していない学校も少なくありません。

また、名簿上の名前と通称名が異なる場合の対応出席番号の性別順の問題なども負担になり得ます。

職場では、採用時や入社手続きにおいて戸籍上の性別が必要になる場面があります。

見た目と書類上の性別が異なることへの対応通称名使用の可否同僚や上司への説明など、働き始める前から多くのことを考えなければならないのが現実です。

理解のある職場を見つけること、あるいは人事部門に事前に相談できる環境を整えることが大切です。

健康診断・保険証の問題

健康診断は、FtMの方が特に緊張する場面の一つです。

戸籍上の性別が変更前の場合、婦人科検診が含まれていたり、検診会場で性別に基づいた振り分けが行われたりすることがあります。

保険証に記載されている性別が見た目と異なることで、病院の受付で戸惑いが生じるケースもあります。

2024年12月に施行されたマイナ保険証では保険証自体の券面に性別が表示されなくなり状況は改善されつつありますが、医療機関のシステム上は性別情報が残っているため、完全な解消には至っていません。

事前に医療機関に相談しておくと、スムーズに対応してもらえることがあります。

トイレ・更衣室の悩み

公共のトイレや更衣室は、FtMの方にとって日常的なストレスの原因になりやすい場所です。

女性用を使えば自分の性自認に反し、男性用を使えば周囲の目が気になるという板挟みの状態に置かれます。

多目的トイレやジェンダーフリーのトイレがある場所を事前に把握しておくことが一つの対処法です。

更衣室については、個室の更衣スペースを利用できるかどうかを事前に確認しておくと安心です。

恋愛・結婚・パートナーとの関係

FtMの方の恋愛は、性的指向によってさまざまです。

女性を好きになる方男性を好きになる方両方を好きになる方恋愛感情を持たない方もいます。

阿部

「FtMだから恋愛はこうなる」という決まったパターンはありません。

パートナーとの関係においては、身体のことをいつどのように伝えるか身体的な親密さにどう向き合うかなど、FtM特有の悩みが生じることがあります。

パートナーの理解と協力は大きな支えになりますが、すべてを一度に打ち明ける必要はありません。

お互いのペースを大切にしながら、信頼関係を築いていけると理想的です。

家族へのカミングアウト

家族へのカミングアウトは、多くのFtMの方にとって最も大きな決断の一つです。

「理解してもらえなかったらどうしよう」「関係が壊れてしまうのでは」という不安を抱える方は非常に多いです。

カミングアウトに「正解のタイミング」はありません。

自分の安全が確保できる状況で、信頼できる家族から少しずつ伝えていく方法もあります。手紙やメールで伝える方もいます。

家族がすぐに理解してくれなくても、時間をかけて少しずつ受け入れてもらえるケースも少なくありません。

家族向けの相談窓口や、当事者家族の会を紹介することも一つの方法です。

FtMの治療費はいくら?保険・助成制度

治療を検討するにあたって、費用は非常に現実的な問題です。

ここでは、各段階の費用目安と利用できる制度についてお伝えします。

通院・検査費用

初診のカウンセリングや問診は、保険適用の場合で1回あたり1,000〜3,000円程度自費の場合は5,000〜10,000円程度が一般的です。

染色体検査やホルモン検査などの初期検査には数千円〜1万円程度かかることがあります。

通院頻度は月1〜2回が目安ですが、状況によって異なります。

ジェンダー外来は自費診療のみのところもあるため、事前に料金体系を確認しておくと安心です。

ホルモン治療費

テストステロン投与の費用は、投与方法や頻度によって異なります。

注射の場合は1回あたり1,000〜3,000円程度で、2〜4週間に1回のペースが一般的です。

自費の場合はこれに診察料が加わり、月額5,000〜15,000円程度が目安になります。

ホルモン治療は長期間にわたって継続するものです。月々の金額は大きくなくても、年単位で見ると相応の出費になります。

保険適用の可否でも金額が変わりますので、主治医に確認しながら計画を立てましょう。

手術費用

胸オペ(乳房切除術)の費用は、医療機関によって異なりますが、日本国内で30〜80万円程度が一つの目安です。

性別適合手術(子宮・卵巣摘出、陰茎形成術など)はさらに高額で、100〜300万円以上かかることもあります。

海外(タイなど)で手術を受ける方も多く、渡航費・滞在費を含めると数十万〜数百万円に上ることがあります。

費用だけでなく、術後のフォロー体制やアフターケアの充実度も重要な判断材料です。

保険適用の考え方

2018年から、一部の性別適合手術が日本の公的医療保険の適用対象となっています。

ただし、保険適用にはホルモン療法を受けていないことなど条件があり、多くのFtMの方はホルモン治療を先行しているため、実質的に保険が使えないケースが少なくありません。

この「ホルモン治療と保険適用の矛盾」は当事者コミュニティから長年問題視されており、制度の改善を求める声が上がっています。

自治体独自の助成制度高額療養費制度が利用できる場合もありますので、お住まいの地域の福祉窓口や主治医に相談してみてください。

FtMは戸籍の性別変更できる?条件と手続き(日本)

日本では、一定の条件を満たすことで、家庭裁判所の審判により戸籍上の性別を女性から男性に変更することが可能で

変更要件の概要

戸籍上の性別変更は「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(特例法)」に基づいて行われます。主な要件として、2名以上の医師による性同一性障害の診断があること、18歳以上であること、現に婚姻をしていないこと、未成年の子がいないこと、生殖腺がないこと又はその機能を永続的に欠く状態にあること、などが定められています。

2023年には最高裁判所が生殖機能に関する要件について違憲決定を出しており、今後の法改正で要件が見直される可能性があります。

最新の情報は弁護士やジェンダー専門の支援団体に確認されることをおすすめします。

手続きの流れ

↓こちらで詳しく解説しています↓

FtMに関するよくある質問(FAQ)

FtMは病気?

いいえ、FtMであること自体は病気ではありません。

現在の国際基準(ICD-11)では、性別不合は精神疾患ではなく「性の健康に関連する状態」に分類されています。

阿部

自分の性自認が身体と異なること自体は、治療の対象ではなく、あくまでその不一致から生じる苦痛を和らげるために医療的サポートが存在しています。

治療は必ず必要?

必ずしも必要ではありません。

ホルモン療法や手術を受けるかどうかは完全に本人の選択です。カウンセリングだけで十分な方、社会的な性別移行のみで快適に暮らしている方もいらっしゃいます。

阿部

「治療を受けなければ本物のFtMではない」ということは決してありません。

FtMはどれくらいいる?

正確な統計は限られていますが、海外の調査では出生時に女性と割り当てられた方の中でトランス男性と自認する方は0.1〜0.5%程度とするデータがあります。

阿部

日本においても潜在的な当事者はもっと多いと考えられており、近年は相談件数・受診数ともに増加傾向にあります。

FtMは後悔する?

ホルモン療法や手術の後悔率は、複数の研究で非常に低い(多くの調査で1〜5%未満)とされています。

特に、十分なカウンセリングと経過観察を経て治療に進んだ場合、満足度は高い傾向があります。

阿部

ただし、変化の一部は不可逆的であるため、十分な情報と時間をかけた意思決定が重要です。

FtMは就職できる?

もちろん就職できます

多くのFtMの方がさまざまな職種で活躍しています。近年はLGBTQ+フレンドリーな企業も増えており、ダイバーシティ推進に積極的な企業を調べてみるのも一つの方法です。

阿部

就職活動時の書類上の性別に不安がある場合は、支援団体キャリアカウンセラーに相談してみてください。

FtMは健康診断はどうする?

健康診断では、戸籍上の性別やホルモン治療の状況に応じた検査項目の調整が必要になることがあります。

事前に産業医や医療機関に状況を伝えておくと、個別対応してもらえるケースが増えています。

阿部

子宮・卵巣がある場合は、ホルモン治療中であっても婦人科系の検診を定期的に受けることが推奨されています。

FtMは恋愛対象はどうなる?

FtMの方の性的指向はさまざまです。

女性を好きになる方(異性愛)男性を好きになる方(ゲイ)性別を問わず好きになる方(バイセクシュアル・パンセクシュアル)恋愛感情を持たない方(アロマンティック)など、一人ひとり異なります。

阿部

性自認と性的指向は独立した概念であり、FtMだから恋愛対象が決まるということはありません。

FtMは結婚できる?

戸籍上の性別を男性に変更した場合、法律上は女性との婚姻が可能です。

戸籍変更前の場合は、法律上は女性同士の婚姻となるため、現在の日本の法制度では婚姻届を提出することはできません。

鎌田

ただし、自治体のパートナーシップ制度を利用できる場合があります。制度の最新状況はお住まいの自治体に確認してみてください。

FtMは子どもを持てる?

FtMの方が子どもを持つ方法はいくつかあります。

ホルモン治療前に卵子を凍結保存しておくことで、将来的に生殖補助医療を利用できる可能性があります。

また、養子縁組パートナーのお子さんとの関係を築く方法もあります。

鎌田

子どもを希望する場合は、治療を始める前に主治医と将来の選択肢について相談しておくことをおすすめします。

FtMは何歳から相談できる?

年齢制限はありません。

小児科思春期外来ジェンダー外来の中には子どもの相談に対応しているところもあります。

未成年の場合は保護者の同伴が必要なケースもありますが、まずは電話やオンラインで問い合わせてみることをおすすめします。

鎌田

自治体やNPOの相談窓口であれば、匿名で相談できるところもあります。

FtMは公衆浴場はどうする?

現状では身体的な外見に基づいて施設側が判断するケースが多いとされています。

公衆浴場や温泉は、FtMの方にとって悩ましい場所の一つです。戸籍上の性別や身体の状態によって対応が異なります。

鎌田

個室付きの温泉プライベートサウナ貸切風呂のある施設を利用する方も多く、事前にリサーチしておくと安心です。

FtMは声は必ず変わる?

テストステロンの投与を開始すると、多くの場合、数か月〜1年程度で声が低くなります。

声の変化はFtMの方の多くが最も期待する変化の一つですが、変化の程度には個人差があります

劇的に低くなる方もいれば、やや低くなる程度にとどまる方もいます。

鎌田

声の変化は不可逆的であるため、一度低くなった声はホルモン投与をやめても元に戻らないことを理解しておく必要があります。

まとめ|FtMを正しく理解し必要なら専門家へ相談を

FtM(Female to Male)とは、出生時に女性として割り当てられた性別を持ちながら、性自認が男性である方を指す言葉です。

それは決して「おかしなこと」ではなく、性のあり方の多様性の一つです。

FtMの方が利用できるサポートは、カウンセリングホルモン療法手術、そして法的な性別変更と幅広い選択肢があります。

すべてを受ける必要はなく、自分に合った選択を自分のペースで進めていくことが大切です。

この記事では、言葉の意味から悩み治療費用法制度、そして日常生活のリアルまで、できる限り幅広くお伝えしました。

もしご自身やお子さん、身近な方がFtMかもしれないと感じたら、まずは正しい情報を知ることから始めてみてください。

そして、必要だと感じたら、専門の医療機関や相談窓口に声を届けてみてください。

「知ること」「つながること」が、安心への第一歩です。

あなたは一人ではありません。

この記事が、少しでもあなたの理解や行動のきっかけになれば幸いです。

この記事は役に立ちましたか?

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